【鈴木晶友さんインタビュー第1弾!】
みなさん、こんにちは!
陸上班清水です。
6月24日(日)フランス時間17時よりスタートしましたMiniFastnetレース。
Mini6.50艇で競われるこのダブルハンドレースにはJORA会員の鈴木さんが挑戦されています!
陸上班は6月6日(水)JORAのフランスベース地であるロリアンで、鈴木さんにインタビューをさせていただきました。
鈴木さんは2019年に開催されるMiniTransat(ミニトランザット)参戦を目指したプログラムを始動されております。
鈴木さんの活動はこちらからご覧いただけます!
JORAでは経験者からのアドバイスをはじめとし、鈴木さんからのお問い合わせに沿ったサポートをしております。
4月に渡仏されフランスでのMini6.50第1&2レースの準備を進められていた鈴木さんにドゥアルヌネまでの回航直前のお気持ちを伺いました!
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陸上班(以下:陸):
明日からレースに向けてデリバリーにスタートされるということで、本日は出港直前の鈴木さんにインタビューをさせて頂きます!よろしくお願いいたします。
早速ですが、今回の意気込みを教えてください。
鈴木さん:
意気込みですか?難しいですね。。。
僕の今回の目標は完走です。来年のミニ・トランザットに出場するため、クオリファイで1500マイルのレース経験積み上げが必要で、この夏エントリーしているレースが220マイルと600マイルです。なので、この二つのレースをしっかりフィニッシュすることが来年のミニ・トランザットの出場権を得るために大事なレースとなっています。なので、自分自身今年の4月から練習を始め、そこまで練習がまだできていないので、追い込まず、力まずにフィニッシュすることを目標にただひたすら頑張ろうと思っています。
陸:
6月14日からドゥアルヌネからスタートするTrophée Marie-Agnès Péronのシングルハンドレース、同じく6月23日からドゥアルヌネをスタートするダブルハンドレースMini Fastnetということですね。
明日、ロリアンからドゥアルヌネまで船を運び、Trophée Marie-Agnès Péronはドゥアルヌネからドゥアルヌネに戻ってくるレースですので、そのままMini Fastnetに参戦されるということでしょうか。回航後は続けて2つのレースに挑戦されるわけですね。
鈴木さん:
はい。
陸:
正直な今の心持ちとは?楽しみにされていることを教えてください。
鈴木さん:
正直に今は緊張しています。不安と緊張で、今は少しでも緊張を和らげるために1日でも多く練習をして、船をしっかりと整備して、いろんな方から話を聞いて、もちろん北田さんからのアドバイスも伺って、「これなら大丈夫だな。」という風にきちんと気持ちを整理している状況です。
何が楽しみかという面では、この一つ一つの積み重ね、レースを含めてこういった練習が来年、自分の夢であるミニ・トランザットにつながる事をしているので、その点がすごく楽しいです。
陸:
なるほど。今回のレースを1つとして捉えているわけではなく、来年のミニ・トランザットへの過程と考えていらっしゃるという事でしょうか。
鈴木さん:
そうですね。僕にとって毎日がクオリファイのようなものです。
今日もお昼にウェットのレース用食品を初めてジェットボイルでお湯を沸かし温めて食べてみました。そしたらお湯が結構ポコポコしてしまって、これは水の入れすぎだと分かりました。これが海の上でなくてよかったなぁ〜、試しておいてよかったと思いました。つまらないことかもしれませんが、こういう瞬間も来年につながっているんだなぁと実感できました。(笑)
陸:
ロリアンには4月からいらっしゃいましたが、、、
鈴木さん:
そこからもう始まっていますね。
陸:
6月14日(木)にスタートするTrophée Marie-Agnès Péronですが、どのようなレースになりそうですか?
鈴木さん:
今の予想だと風が吹きそうです。とは言っても30ノットくらいですが。
多分この風速はオフショアレースではあり得る数字で、僕自身も30ノットくらいなら経験はあります。ただ、この船(470)で、シングルハンドで、オーバーナイトというコンディションでは体験したことがありません。なので、不安ですね。。。
ただ、ロリアンに来てから教えていただいてきたコーチとトータル6日間練習をして、コーチからは現地点で僕自身のスキルとしては対応できるはずなので、力まずにレースに挑めば大丈夫だというお言葉はもらえています。
陸:
Trophée Marie-Agnès Péronを無事にフィニッシュされた後はMini Fastnetが控えていますが、このレースはダブルハンドということで緊張感はやはり違いますか?
鈴木さん:
全然違いますね。ダブルハンドでは僕の船の前オーナーと一緒に出場します。彼はイギリス人ですが、船をよく知っているのでレースの不安というよりもイギリスの方と3〜5日間、船の上で生活するというのが心配ですかね(笑)
もちろんレース面でも心配はあります。でも、シングルハンドに比べれば、彼の存在があるので安心感があります。
陸:
外国の方とのコミュニケーションに慣れていらっしゃっても不安になられますか?
鈴木さん:
外国の方というわけではなく、やはり6.5Mのヨットの上で4〜5日間二人きりの状態は初めてなので、日本人同士だとしても不安かもしれないです。(笑)
陸:
このくらいの期間を要するレースは初めてですか?
鈴木さん:
僕の最長は、ダブルハンドのパールレースで3日間ですね。
陸:
鈴木さんのヨット活動はどのような経歴をお持ちなのでしょうか?
鈴木さん:
遡ると両親がセーラーということもあり、子供の時からですね。ディンギーのOPという小さなヨットから始めて、中学・高校で競技としてのヨットを真剣に始めて、その後は大学のヨット部で活動しました。大学を出るまでは、ディンギーがメインでした。ただ、両親がクルージングヨットを持っていて、週末などは父と一緒にクルージングに出かけていました。長い距離をクルージングするわけではなく、かかって一晩くらいですが、競技で決められたコースを帆走るのとは違い、おそらくオフフショアレースもだと思うのですが、もっと周りを見ることができたんですね。夜には星が綺麗だ〜とか。そこに醍醐味を感じて、いつか自分の力でもっと外に出て行きたいなぁと思っていました。
ヨットのスキルはディンギーの経験から体で覚えて来て、それ以上にオーシャンの魅力を昔から感じていたので、今その気持ちを現実化したいと思っています。
陸:
ClassMini協会に対する印象は?
鈴木さん:
ロリアンに船を運んで来た時から感じているのは、このコミュニティーの暖かさ。人と人との繋がりを強く感じます。困ったことがあれば、いろいろ教えてくれ、助けてくれて。すごく助け合いの精神の強いクラスだと思います。
今回は初めてのレースになりますが、当初はレース会場でこのコミュニティーに馴染めるかが不安でした。でもロリアンに来てから、クラスMiniに関わる方々と出会ったことで、そのような不安は消えました。
陸:
今回の2つのレースを前に、ご自身で決められているルールというようなものはあるんでしょうか?
鈴木さん:
僕が思っているのは、今回は200マイルの2〜3日と600マイルで4〜5日のレースになりますが、どちらのレースも最終目標はミニ・トランザット、約20日間のレースです。20日間帆走るための練習の一つなので、2日だから我慢するという事はしないと決めています。食べるものは食べ、出すものは出すということです。そこを我慢してしまっては来年につながらないと思っていて、食べる・出す・寝る事の練習をしっかりしようと思っています。
陸:
短いレース仕様で挑まないという事でしょうか?
鈴木さん:
そうですね。様々なアドバイスをいただきましたが、レースの中で、食べる・出す・寝るタイミングをジャッジする感覚を覚えていきたいと思っています。
陸:
レース中でも生活面が共存していて、常に判断が求められるという事ですね。
今回は回航準備でお忙しいところ、お時間をいただきありがとうございました!
目標に向け頑張ってください!
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●Trophée Marie- Agnès Péronレース成績
LENDUR (JPN470)
フィニッシュ:2018年6月16日08h44(フランス時間)
総合順位:43位
クラス順位:30位(47艇内5艇リタイヤ)
2022/12/25
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