塘内さん(ともうち)インタビュー第一弾!
みなさんこんにちは!
陸上班清水が2018年度開催Normandy Channel Race、貴帆 Co.Skipperとして参加される塘内さんにインタビューさせていただきました!
改めまして塘内さんは4月に実施されたワールドセーリング安全講習とJORAのClass40トレーニングを無事修了され正式にレース参戦が確定いたしていることを皆さんにご報告致します!
※みなさまへの発信が遅れましたが、本インタビューは3月14日にお伺いしたものです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
陸上班清水(以下/清):
本日はよろしくお願いいたします。
早速ですが塘内さんのヨット歴というかヨットを始められたきっかけはどのような?
塘内さん:
ずっと海では遊んでいて、ダイビングなどでヨット以外のいろいろな船に乗っていました。自艇のマリーナで世間話をしてて60歳になったらヨットで世界中をフラフラして遊びたいってよく言っていたんですよ。そしたらたまたまマリーナで滅多に受けられない貴重なヨットのスクールに欠員が出たからどうですか?ということになって。それが42歳の時。じゃあ受けてみようと受けたその時の先生が超レース派という感じで。。。
清:
マリーナで開催されたスクールはヨットレースのスクール?
塘内さん:
そういうわけではなくて。私が今インストラクターをしているISPAというところで。ヨットにおける超ベーシックなことを勉強するコースですね。
清:
それで現在は生徒からインストラクターになられたんですね!
塘内さん:
国内外で経験を積んで10年かかりインストラクターになれました、私は優しい先生をしています(笑)
清:
スクール後は以前お持ちだったクルージングボートはやめられたんですか?
塘内さん:
そう。最初は60歳からっていうことだったんだけど、すぐヨットに変えた(笑)
清:
塘内さんがお乗りになって来られたヨットとは?
塘内さん:
自分で購入したのはまだ2艇だけなんだけど、JEANNEAU 31 ftでそのあとはBeneteau 38 ft。両方とも基本的にはシングルハンドで乗っていて。
清:
そのヨットで国内レースに参加されていたんですか?
塘内さん:
2艇ともバリバリのレースヨットではないので、オープンレースとか楽しいレースには参加していました。ちゃんとしたレーティングがあるハードなレース、それこそ沖縄レースや西宮レースはレース艇のクルーとして参加していました。あとはクラブレースで東京湾とか相模湾でちょこちょこ、いろんな船に乗っています。2016年のタモリカッップは生徒さんの船でスキッパーとして優勝したね(笑)
清:
最初にヨットを購入されたのが、42歳の時ということですか?
塘内さん:
翌年くらいに購入したから、セーリングヨット歴はちょうど10年。
清:
国内でヨットに乗られていたということですが、国外でのオフショアレースにも興味をお持ちでしたか?
塘内さん:
Volvo Ocean Race、 American’s Cupとかメジャーなものは見ていたけど、応援していた選手とかがいたわけでもなく、、、
清:
今回のフランスでのNCRレース参戦への流れとしては随分意外なものだったのでしょうか?
国内で外洋レースも参加されていますが、今回のチャレンジにおいてNCRはダブルハンドで約1000マイル、距離に対する抵抗などはありますか?
塘内さん:
海でずっと遊んでるし、ヨット始めて何を思ったかというと「ヨットに乗っていればどこまでもいけるなぁ」ということだったんだよね。だからヨットに乗っていて距離って意識したことないかな。
清:
4月のトレーニングではワン・オーバー・ナイトorツー・オーバー・ナイトなども組まれていますが、いかがですか?
塘内さん:
距離とかは心配していないけど、やっぱりパフォーマンス面で、セイルが重いとか船に慣れる必要があると思うけど、自分が船の上に何日もいることは苦にならないです。
清:
陸上班にとってはなかなか船上で生活?するということが身近にないのですが、最長船にいた期間とかは?
塘内さん:
レースだったら7日くらい?クルージングで寄港しながらだったら2週間とか?
清:
それでは4月のトレーニングの目標としてはClass40艇に慣れるという点ですね?
塘内さん:
そうだね。あとはあの船のパフォーマンス。北田さん曰く化け物だって!
清:
恥ずかしながら、パフォーマンスとは一体何なんでしょうか?
塘内さん:
まず船の強度、波・うねり・風に対して人間がその船にのっていて不安になるかならないかという構造上の性能があると思うんです。でもそういうのが頑丈な船はまるで大理石に乗っているみたいに人間に直接衝撃が来るんだよね。そこがClass40は違うんだろうなと、、、NCRのようなレースでは、地形とか、水量、潮汐、天候とかに対応する人間の感性みたいなものが求められ、これを艇に伝え相当な状況でもダメージを与えない努力が必要だと思う、そうするとハイパフォーマンス艇は自然と乗員を守ってくれると思っています。結局のところパフォーマンスは安全の度合いかな。
清:
北田氏とのダブルハンドはどうでしょうか?
塘内さん:
2月の貴帆miniトレーニングで多分色々あるんだとは思うけど、フィーリングはとりあえず北田さんからOKもらって、とにかくついて行きますって感じです。
清:
NCRレースに対しての不安は無しですかね?
塘内さん:
いや、それはもうね。。。不安だらけっていうか夜もう寝むれなくなる感じもある。
清:
今からですか?!(インタビュー:3月14日)
塘内さん:
そう、夜とか風を見ているんだけど・・・西風と東風の大胆な変わり方を見るとエーってなる。考えがまとまらなくて眠れなくなる時はあるよ(笑)色々イメージトレーニングはしてて!
清:
NCRレースへの具体的な目標とかは?(2017年記録は24艇中15位)
塘内さん:
いや、もう完走だよね。船を壊さず完走!欲をいうと前回の記録を上回りたい。オフショアの僕のポリシーは「船を壊さない・完走」なんだよね。
清:
大西洋は今回が初めて?
塘内さん:
アドリア海とかはあるけど大西洋は初めてで、フランスも初めて!
清:
NCRにどのようなことを期待されていますか?
塘内さん:
やっぱり初フランスだし、フランスに期待しています。JENNEAUにしてもBeneteauにしても両方フランス製のヨットだし、日本ではフランスは冒険の国と言っているから、冒険の国を知ってみたい。情報では耳にして「バカなことをやってるなぁ〜」と思っていたけど、どんなものなんだろうと。
清:
塘内さんにとって何を指して冒険と?
塘内さん:
多分、人の個人差はあると思うけどその人が自分の限界に挑むような活動じゃないかな?ヨーロッパではすごい長距離の山歩きの大会とかそういうこともあるけど、ああいうのも一種の冒険だと思う。知識がないと死んでしまうこともあるし、自分への挑戦。知識と肉体の限界にトライすることかなぁと。そのDNAをフランスで垣間みれるんじゃないかなぁと。それに改めて考えると「充電」ということなのかな?巡り巡って自分に戻ってくるものという感じです。
清:
なるほど!本日はいろいろなお話をお伺いさせていただきありがとうございました!
・・・・・・・・・・・・・
レース参戦のために北田さん・塘内さんは5月中旬よりフランスに渡ります。
いよいよスタートラインが近づいております!陸上班もみなさんにたくさんのレポートをお届けできるよう頑張ります!!
2024/01/28
小笠原レース「船上のリアル」Part 32024/01/27
小笠原レース「船上のリアル」Part 22024/01/22
小笠原レース「船上のリアル」Part 12020/03/22
西村一広のJORAロリアンClass40合宿/WS安全講習受講レポート(2020年2月10日〜2月18日)2018/12/27
【La Route du Rhum通信-番外編vol.2】