鈴木晶友さんインタビュー第3弾!
皆さん、こんにちは!
陸上班清水がお伝えいたします。
2019年に開催が予定されるMini6.50クラス艇による横断レースMiniTransat2018への参加を目指しているJORA会員の鈴木晶友さんが6月に行われたシングルハンド&ダブルハンドの2レースを完走し、日本に無事帰国をされました。
レースを終えた鈴木さんにJORAフランスStaffのパトリッツィアさんが心境を伺いました。
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MiniTransat2019に向けての準備-その2
6月30日(土)MiniFastnetレースが終わり、表彰式の幕が閉じると共に、LENDUR(pogo2)での2019年Mini-Transat参戦を見通した鈴木さんの準備第一過程が終了しました。船を保管し、JORA倉庫に荷物を預けるためロリアンにいらした鈴木さんにインタビューをしました。
パトリッツィアさん(以下:P):
まず、MiniFastnetの完走おめでとうございます。このレースには珍しく天候に恵まれ、みなさん良いコンディションでセーリングすることができたのではないでしょうか?しかし、簡単なレースという訳ではなかったかと思います。レースはいかがでしたか?
鈴木さん:
ありがとう。まずはじめにMini Fastnetを無事にフィニッシュできたことをとても嬉しく思うし、応援してくれた全ての人に感謝します。
Mini Fastnetの前にMAP(220マイル)に出場したけど、Mini Fastnetは全くジャンルの違うレースでした。
沿岸部をシングルハンドで走るMAPに対し、Mini Fastnetはダブルハンドで海峡を横断するレース。
コースの選択肢も増えるし、24時間セーリングに集中し続けるMini Fastnetは少し油断するとすぐに順位が落ちていく。そんなレースでした。そんな中でもコスキッパーのNoelとは常にお互いを信頼できる関係でいられて、このレースを無事にフィニッシュできたのは彼の存在があったおかげです。
天候に恵まれたレースでしたが、後半は30ノットオーバーのアップウインドで、かなりプッシュして船を走らせました。もっとヘビーコンディションで乗る機会がこれから必要だけど、今回のセーリングでさらにLENDURのことがわかったし、信頼できるようになった事が嬉しいです。
P:
数日後には日本に帰国されますね。LENDURにお別れをする時期が来たようです。
やはりお家に帰れる事は嬉しいですか?
鈴木さん:
正直、いまは日本に帰りたくないというのが本音です。
4月に初めてフランスに来た時は、今の心境とは正反対で、「なんでこんなこと始めてしまったんだろう」「早く帰りたい」と不安に思う日々でした。
そんななか、多くの出会いがあって今年の目標(MAP & Mini Fastnetフィニッシュ)を達成することができて、いまはもっとLENDURと一緒にセーリングしたい!と感じます。
実は7月後半にLes Sablesという2,600マイルのレースがあって、MAPやMini Fastnetに出場した多くのセーラーはこのレースに出場します。
Mini Fastnetをフィニッシュしてから多くのセーラーに、「マサもLes Sablesに出ようよ!」って誘われます。Les Sablesは2,600マイルと長距離だから想像を絶するレースだけど、このレースを完走すれば来年のミニトランザットのクォリファイが完了するんです。
日本で僕を待ってくれている人がいるから帰るけど、他のセーラーからLes Sables出場を勧めてもらえるまでなれたことが凄く嬉しいです。
P:
そうですね。おそらく最後の3ヶ月は本当に忙しくされていたのではないでしょうか?
船に慣れ、フランスの新しい環境にも対応しなくてはいけない中、お一人でセーリングの準備をするということは簡単な任務ではありません。この2ヶ月の良い思い出と、辛かった思い出を教えてください。
鈴木さん:
4月にフランスに来た時はどこに行けばどんなサービスが受けられるか、誰に相談したらいいか、何もわかりませんでした。
いまではJORAとも出会って相談できる人が沢山できたけど、最初の頃はとにかく物探しと人探しに時間がかかりました。雨のなか自転車でロリアン中を走り回っていた4月の思い出が今となっては笑えるけど、最悪の思い出かなぁ。
最高の気持ちになったのは、MAPをスタートした15分後です。4月から2ヶ月半、船の整備と練習に励んできたけど、他のMini6.50とセーリングしたことが実はなかったんです。
自分のセーリングスピードが他と比べてどうか、それはMAPスタートまで残した不安でした。スタートしてすぐに他の船と互角に走れるとわかったときに、LENDURにはじめて「ありがとう」って言いました。それと同時に、やっとこのキャンペーンのスタートラインに立てたんだって、まだフィニッシュしてないのにすでに感無量でした。
P:
この次の段階としてはどのように計画をされていますか?
鈴木さん:
次にフランスで本格的に活動するのは、来年の春です。
それまでフランスでセーリングすることはできないけど、海図や天気の勉強、パーツ作り、体力づくりなど日本でできることも沢山あります。
それまでは日本で真面目に働いて、お金を貯めないと・・・。
P:
お時間をいただきありがとうございました。
幸運を祈っています!
またフランスでお会いできる日を楽しみにしていますね!
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2019/09/13
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