メルボルン大阪レース2018 航海報告 レース前準備編2
2018年3月19日午前9時(現地時間午前11時)
Bartolome号がスタートを切った模様です。
現地メルボルン滞在中の堀内氏より、レース前のBartolome号の様子やスタートラインに立つまでのエピソードなど、レポートが届きました!
森村氏のスタート前日インタビュー(動画)もありますので、ぜひお楽しみください!!
・・・・・・・・・・・・・・・
記:堀内寛
2018年3月6日(火)
メルボルン大阪CUP2018のホストクラブである、ここサンドリンハム・ヨットクラブ(SYC)では、レーススタートへの最終準備が急ピッチで行われていました。 この日First Aid講習を受けられた森村さんと表さんの二人は、少しお疲れ気味ながら元気な様子でした。パースの入り口から入ってすぐの通路ど真ん中に係留されているため、通り過ぎるクラブメンバーの皆が挨拶をしていってくれるほどお二人は有名人になっていたようでした。
3月7日(水)
夕方からはDoyles SailsのBlake Andersonによるセールリペアセミナーがあり、リペアーテープの効果的な利用方法やグルーによる補修作業など、いくつかのTipsを教えてもらいました。
3月8日(木)
船を上架して船底の整備を行いました。高圧洗浄機でぬめりを取り、キールとラダーに船底塗料を上塗りしてペラーを綺麗にしました。他艇も陸揚げしてそれぞれの必要な最終整備に取り掛かっており、時折「Is everything Alright?」などと声を掛け合いながら、お互いに情報交換を行ったりしていました。
陸揚げしている間にAMSカテゴリーに出場するため、AMS 認定書を得るための計測。
しかしここで重大な問題が発生しました。認定機関に出すためのIRCコピーが2017年12月31日で切れていることを理由に、これではカテゴリー出場は認められない、IRCでの出場も難しいということになってしまったのです。
日本のセーリングシーズンは2月頃から始まるため、1月に認定を受けて1年間の有効期限を設定しているのに対し、南半球のオーストラリアでは季節が反対のため当然セーリングシーズンも違い、有効期限の差異が出るのは仕方がないことがことではあるのですが、残念なことに2018年の1月、2月は洋上にいたため、どうやっても有効なIRC認証を得ることはできない。これは今後日本からの参加艇全てに起こり得る問題です。今回はコミッティーメンバーのジュリーさんが八方手を回してくれて、最終的には英国のIRC本部が特例措置としてレース終了までの有効期限を与えてくれるというミラクルが起こりましたが、これは今後の課題として検討していかなければならないところです。 また、ヤードではひっきりなしに整備が行われているため、回航中に傷んだリギンやコンパスなどを修理する業者が1ヶ月前から頼んでいるのに全然来てくれず、結局全ての計器が直ったのがレーススタートの5日前という状態でした。 10日には各艇の備品をコンテナへの積み込み作業がありました。これらの荷物は大阪北港でレース後それぞれピックアップされます。
このように全ての最終準備に追われる中でも、プレレースウィークとして様々なイベントが行われました。
3月13日(火)
SYCのKen King CenterでBBQが行われました。北港ヨットクラブのコミッティーメンバーも午前中に到着し、夕方からのBBQに参加してレース参加者やコミッティーと楽しい時間を過ごしました。今回も過去の大会に出ていて再出場するという強者がかなりいるため、OHYCの理事などと旧交を温めていました。このパーティーは2日後に最初のスタートをするMorning Starの壮行会も兼ねていたので、スキッパーのJoとPeterはスタート前の体重を計りました。これはレース後、誰が一番体重が減ったか競争する余興でもあるのです。
その後SYCのカンファレンスルームに場所を移してレースブリーフィングが行われました。
レースディレクターからの注意点や気象ディレクターのコース海域の状況説明、コースガードからの注意点、税関手続きについての指示などがあり、OHYC会長からのゴール時の注意点などが行われ、約1時間ほどで終了しました。
3月14日(水)
18時30分からメルボルンシティーホールで、メルボルン市と大阪市の友好姉妹都市とレース開催を祝う市長主催のレセプションパーティーが開催され、レース参加者とそのパートナーが招かれ、公式関係者とレースコミッティー、そしてOHYCの関係者が参加しました。
Liuメルボルン市代表評議員の挨拶から始まり、レースコミッティーによるチーム紹介があり、宇都宮会長からレース旗を手渡されました。その後、宇都宮会長からLiu氏へ大阪市長からの親書を手渡し、感謝の祝辞を述べました。また、松永一義在メルボルン日本国総領事からの挨拶がありました。式はフォーマルなものでしたが、とてもカジュアルでフレンドリーな雰囲気の中行われました。
3月15日(木)
1番最初のスタート艇であるS&S34のMorning Starがスタートし、ついにメルボルン大阪CUP2018の号砲が鳴らされました。
3月16日(金)
18日にスタートする2番目のグループ、BartolomeとThe Edgeのフェアウェルパーティーが行われ、森村さんと表さんも体重計に乗りました。
3月17日(土)
Competitor BBQ と blessing of the fleetが行われ、太鼓の演奏による安航祈願が行われ、参加者が大会旗にサインをしました。
サインをいれる森村さん
この後、森村さんにレーススタートを翌日に控えた心境をインタビューで答えていただきました。
本当にお忙しい中、真摯に答えてくれたオーシャンレーサーの出発前の心意気を感じていただけたら幸いです。
ぜひご無事で帰って来てください!
2018年3月18日 堀内寛
2024/09/06
【World Sailing 認定】サバイバルトレーニング OSR 6.02, 医療トレーニング OSR 6.05臨時開催案内2024/03/17
JAPAN INTERNATIONAL BOAT SHOW 2024出展2024/01/28
小笠原レース「船上のリアル」Part 32024/01/27
小笠原レース「船上のリアル」Part 22024/01/26
JSAF女性ネットワーク「第6回情報交換会」に参加して【吉富愛レポート】