幸希が行く【ロリアン 貴帆体験試乗編】
皆さん、こんにちは。
先日JORAに初の女性海外会員として、2月6日〜9日にモナコで開催されたPRIMO CUP – CREDIT SUISSE TROPHYレースに参加された松苗幸希さんからのレポート「幸希が行く」シリーズ。レースを終えて次はサバイバルトレーニングが行われるロリアンに移動します。今回はロリアン編前半をお楽しみください。
文:松苗 幸希氏
ニースを後にし、大荷物を持って大移動が始まりました。まずはニースからパリのシャルルドゴール空港まで飛行機で1時間半、そこから特急列車の始発駅であるモンテパルナス駅というパリ市内の駅まで1時間程のタクシー移動、そして特急列車のTGVでの移動でした。
ここで9日間お世話になった通訳のマナさんとお別れし、昼食のてんこ盛りのサラダ弁当を買って電車に乗り込みました。この日の驚きはTGVの使い勝手の悪さ。TGVは日本の新幹線とまではいかないまでもフランスでは新幹線のような立ち位置なので当然快適なものと想定していましたが完全に想定外。 車内の座席の配置が悪く、まずは、キャリーケースなどの大型荷物を置くスペースもほとんどない。地方と繋ぐ路線なのに荷物置き場が全然考えられていない設計になっていてなぜか2階席の方に収納スペースが多い。大型スーツケースを持って狭い階段を上がるのはすごく大変です。 さらに座席もすごい狭く、尚且つ座席が向かい合わせになってたりして、運悪く長時間知らない人と向かい合わせとかになったらかなりきまづい(笑) 約3時間ほどでロリアンに到着。 日本の新幹線は本当に優れているんだなということを実感した初のTGV旅でした。
到着2日目、まずはロリアンのベースキャンプを見学させて頂きました。
見たことない形のヨットや、インターネットでしか見かけたことがない艇が桟橋のあちこちに並んでいました。
さらにベース地にはセーリング界、オフショア界の英雄達の写真が倉庫の壁一面に飾られており、セーリングが街に受け入れられてることが伺えました。
ロリアンはClass40という艇種の貴帆艇が置いてある場所でもあります。
今回はこのClass 40の体験試乗とサバイバルトレーニングに参加することが目的でこの地にやって来ました。
初めて本格的なオフショアレースボートを見る機会を頂き、素人の私の視点からするとスターンの幅の広さに一番驚きました。
最近のキールボートはスタンが広く作られている物が多いですが、それらとは比べ物にならないほどで、安定感がすごいのかなと想像しました。
実際に船内に乗り込んで船内を見たときにはもっと驚きでした。
「これもう宇宙船じゃん‼︎」というのが私の感想です。
ヨットの船内は狭いと思い込んでいた私のイメージは一新しました。
横にいた北田さんがモナコで乗ったL30の時とは明らかに違う上機嫌な表情をしていて、北田さんがだんだん宇宙飛行士に見えて来ました。(笑)
ロリアンは悪天候が多く、2日目は強風につき残念ながら試乗はキャンセルになりましたが、天候も落ち着いた3日目はついにClass40で海上へ出ることが出来ました。
実際に乗ってみると思いの外独特な違和感みたいなものはなく、わりとすぐに慣れて大きい艇の走りを楽しむことが出来ました。
逆に大変だと思ったのはシート類の重さです。
40フィートほどの艇はあまり乗ったことがないのでハリヤードにしてもメインシートやジェネカーシートにしてもトリムをするのはとても難しいことがわかりました。
オフショアレースでは常時3本指に入るルイさんにも一緒に乗ってもらいいいイメージをもらって30マイルほどの帆走体験は終了しました。
松苗幸希:北海道札幌市出身。49erFXでの活動を中心として、 国体、 キールボート(クルーザ一)でマッチレ一スや外洋レ一ス、北海道、関東の中高大学生のコーチングも行う。
詳細はこちら→ Sailors 松苗幸希
今回JORAの海外会員としてL30のレースに参戦。その様子を「幸希が行く」としてシリーズでお届けします。
2024/11/12
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