toggle
2020-07-27

大阪北港ヨットクラブ・バルトロメチームさんに乗せてもらい、クラブレースへ参加(2020.7.12)【川西由美子】

こんにちは。7月12日(日)に行われた大阪北北港ヨットクラブのクラブレースにバルトロメで参加された川西由美子さんからレポートが届きました。

*このレポートはJORA内部向けに提出していただいたものをご本人の許可を得て公開しています。

文:川西由美子氏

川西由美子氏

川西由美子氏

前日に天気と風の予報をみて、あまり吹かなそうだなと思っていたのが、ハーバーを出る頃は思ったより吹いていた。 38ftの大きさに緊張する 、大きい艇なので良い風だなと思いながらも、初めて乗せてもらうし、初めてご一緒させていただく方々ばかりで、なんだか落ち着かない。

スタート前にジェネカーアップしジャイブした時に、しっかりリリースしなきゃと気負いすぎ、船の動きに合わせず古いシートを出してしまう。どこにいっても、どんな船でも基本は同じ、落ち着いて考えてやらねばと反省。しかし、その後もしばらく舞い上がり気味。

バルトロメチームさんに乗せてもらい、大阪北港ヨットクラブのクラブレースに参加

バルトロメチームさんに乗せてもらい、大阪北港ヨットクラブのクラブレースに参加

第1レースの予告信号は10:25だったが、AP旗が上がる。コースは270度1マイル×上下2回行って帰ってきての4レグで、10:35スタート。

1レグ目の上り、バルトロメは右を伸ばしていたが、沖出しした方が良かった。バルトロメチームは木原さんがバウマン、冨田さんが真ん中のポジションだったので、冨田さんがピットでジェネカーのハリヤードを引いておられる間に、ジェネカーのシートを持った。ちゃんと決めてもらってないのに、勝手にやっちゃって良かったのか?いつものチームのペースを急にポッとやって来た私が掻き乱してるのではないか?とちょっと不安だったが、遠慮しててもあかんやろうと思い、勝手にトリマーをさせていただく。 2上はバルトロメも沖出し。

参加艇を見ると、一番の大型艇はコンスタンツェさん(XP44)、次に大きいのはバルトロメさん。となれば、カリプソさん(J105)とアーリーバード(シーム31)さんより前でフィニッシュしたいと心の中で思っていたが、マーク回航で差がつき、下りで挽回したかったけれども及ばず、結果は着順4位の修正3位。 終始、風や他艇の動き等の情報をヘルムの森村オーナーに伝えることが出来なかった事を反省。

1レース目に引き続いて、第2レースは12:10スタート、230度1マイル×4レグ。もうちょっと、声を出そうと心掛けたが、なかなか実践できなかった。

スタートし沖出しする。回航も1レース目に比べスムーズになっていたと思う。 他艇と絡み遅れるといったことも無く、最後はアーリーバードさんを抑えて、フィニッシュ。着順2位で、修正も2位となった。

気負ってしまい稚拙なミスをするなど自分自身の反省点は細かいものを含め、色々ありましたが、2レースを終えて、一先ずホッとしました。

○ジェネカーをダウンした時に、ジブシートをかわさず ハッチへ取り込むトラブルがあり、バウマンからヘルプの要請があったが、これじゃタックできないやんと思ったものの、速やかに状況を把握できず直ぐに解消できなかった(動けなかった)ことが、大きな反省点でした。そのトラブル後にも、冨田さんが慌てて反対回しでシートをウィンチに巻いておられたり、 私は私でウィンチにグローブを巻き込むといった、ミスが続発しました。先ずはトラブルを起こさない、起こさない様チェックする(自身の役割部分と船全体。)。なかなか難しいことですが、トラブルがあっても冷静に対処し、焦って以降の動作も失敗することの無い様、その後のペースを崩さないことが重要だと痛感しました。私自身は残念ながら、そういった場合に慌ててしまう傾向があると思っています。

○ 下りのレグでアウトホールを緩める、回航の前にアウトホール引いた方が良いと思いながら、ちゃんと見ていなかったことも次の機会があれば気をつけようと思いました。

○タックシートを出す時に、ウィンチへ掛けずにカムを外した時があり、北田さんからご指摘をいただいた。風が弱いとかテンションが余り掛かって無いだろうと言う時に、ついウィンチに掛けず動作をしてしまう事があるが、今後、いざという時に飛ばしてしまいボンと風が入ってしまうという様なトラブルを起こさないよう、常にウィンチに掛ける習慣・意識を身につけなければいけないと学びました。また、ハリヤードなどのカムについて、特に金属製の爪のような形状になっているものをロックする際に、カムだけガチャンと下ろすとロックの爪部分でシートに傷を付けることになるので、引きながらカムを掛けるよう教えていただいた。今後は忘れず心掛けるようにします。

クラブレース後に練習をさせていただいた

クラブレース後に練習をさせていただいた

◆クラブレース後に練習をさせていただいた事について(2020.7.12)

ラットでの帆走経験はほぼ皆無(一時的に持ってと言われて持つことはあったが、それ以外では、1月のL30練習会での経験のみ)なので、ラットでの舵取りが難しかった。 風が弱まっていたので、思ったより肩の力を抜くことが出来た(もっと、頭の中がパニックになるかと心配していた)ものの、立つ位置、座る位置等も落ち着かず、もっと乗って慣れたいと思った。

・ジェネカーのTWAは150-155度の範囲で:どれくらい切れば、どれくらいの角度になるのか?、ティラーとラットの感覚の違いが難しかった。

・ジャイブ時に回り始めたら止めない:頭の中の理想は、バウダウンして、ジェネカーカットから反対側に回して風が入ってから、一瞬、観音開きの状態になり、メインが返るイメージだが、実際やってみると難しかった。

・ジャイブした後、145度くらいまで上らせてスピードビルドし、その後150-155度へ!:常に意識し、感覚を身につけたい。

・コンパス(数値)を見る乗り方をしていなかったので、感覚(機械に比べれば絶対に精度低い、≒適当)ではなく、きちんとコンパスを確認する事を身に付ける事が課題

・落とされているのか、上れているのか、風がどう振れているか、コンパスからの情報を確認する事を教わったので、ちゃんと理解し、体得したい。

川西由美子氏

【外洋レースに挑戦できるとして、自分なりに考える課題】

◇コンパスを使いこなす。ちゃんと見る。数値から変化に気づき、対策をとることを経験する。(今、出来ていない。残念ながら、そもそも自分の船に計器が無い。)

◇昼間とは見えるものが違う夜間のセーリングに出来るだけ慣れる。

◇ヨットで走り続ける技(ワッチとワッチオフを繰り返しながら、なるべく消耗せず、走りきる。そもそも、経験が無いので、どんなに大変かや、どう出来たらベストなのか分かっていない。)を身に付ける。慣れる事が出来るものなのか分からないが、どんな状況か知るために経験をしておく。

◇一人で乗る、一人でアクションをすることの練習。ディンギーを除くと、これまで二人以上でしか乗っていないので、一人でやる手順の確認と、練習が必要。微風~軽風であれば、Y23で一人スピンアップ~ポールなしジャイブ~スピンダウンを練習した事はあるが、吹き上がった時に、トラブルを起こさず自分一人でできる自信が今は無い。オーパイを使ったことも無い。ランナー付きのヨットに乗ったことは、これまで恐らく3回のみ。

◇船の大きさ(パワー)・スピードが全然違うこと:Y23の艇速はとても遅い。早い船にクルーとして乗る機会はあっても、ヘルムスマンをちゃんとしたことが無い(短時間の経験をさせてただく機会はあったが、様々な動作をしたことは無い)。できるだけ、近い状況を経験しておきたい。練習したい。

◇これまでの僅かな経験(回航や長めのクルージング )の中で、ジャックラインにハーネスを掛けて、セーリングをしたことが3回程しかない。落水救助等の経験もなく、それらの知識や経験を得たい。(本で読む、youtubuで見る事はしているが。)

◇ロングレースは船を痛めない・壊さないことが非常に重要となると思うが、お教えいただいた点以外にも、気をつけるべき点がいろいろあるはずなので、自分でひとつひとつの動作が起こす影響を改めて考えてみる必要があるし、経験の不足を少しでも補うために、レースまでに北田さんや外洋レース経験者の方に可能な限りたくさんの教えを請いたい。そのアドバイスをきちんと理解し、レースの中で活かしたい。

ほかの記事を読む