守屋有紗のRoad to Ocean Sailor vol.8【束の間の休息、そして再びトレーニングへ】

こんにちは。守屋有紗です。
今日は、100マイルトレーニングから帰った後の様子と、束の間の休息、そして再びトレーニングへの出発についてお伝えしたいと思います。
今回はロリアン以外のハーバーも登場します。
是非ご覧ください!
7/12(月)
オーバーナイトトレーニングから帰った後は、倒れるように寝ました。
練習中、ほとんど寝ていなかったのもありますが、緊張が解けたことと疲れで、永遠に眠っていられるのじゃないかという程眠っていました。
次の日の夕方、初めてロリアンの街を散策しました。
こちらに来て、既に2週間以上経っていましたが、今までは宿とハーバーの往復しかしておらず、練習後は疲れて寝てしまっていたので、街を歩く余裕もなかったことに初めて気付きました。
ロリアンは素敵な街でした。
かわいい色の建物が並び、中心部には服屋さんやブティックなどもありました。
自分はこんな素敵な街にいたのかと驚きました(笑)



ロリアンはツールドフランスの通る街でもあるらしく、自転車のオブジェもいくつもありました。

7/13(火)
今日はこちらに来て、初めてのオフの日です。
これまでずっと走り続けていたため、少し休息の時間を、と隣街への訪問を計画してくれました。
チームマネージャー、パトリシアの住む街、カンペール(Quimper)へ
TGVで約30分の隣街です。

終点のこの駅では多くの人が降りました。

カンペールの街並み

大聖堂


パトリシアとマティアと

7/14(水)
ブルターニュ地方の海沿いを進みます



カンペールの南にある、コンブリット(Combrit)という街のハーバーへ。

沢山のヨット


Pogo社のヨットも見学させてもらいました。
中はシンプルでとても綺麗でした。



トイレシャワーも付いており、新築のマンションのようでした。
新艇は3年待ちとのこと。

フランスには本当に多くのハーバーがあり、ヨットが多くの人に親しまれているということを改めて感じました。
日本も海に囲まれており、とてもいい環境にあるので、本当にもっともっとヨットが盛んになればいいなと思います。
フランスのように、レースもクルージングもそれぞれの色んな楽しみ方でヨットが身近になればと考えています。
7/15(木)
再び練習に出るため、整備を行いました


修理したステイスルハリヤードを確認します。


本日もウェザールーティングの勉強を。

すると突然、造船所の人がやって来ました。
今から作業をする、と。

今年のClass40のクラスルール改訂による、浮力体(フォーム)の追加が、まだ完了していなかったというのです。
突然のことでしたが、幸運にも今日は終日整備予定だったため、作業を進めてもらうことができました。
バウハッチの下に足場をセット。

また、スタンの左右に2箇所、フォームを追加してもらうことになりました。

ロリアンでは、例年にない暑さが続き、最高気温は30度を超えてました。
冷房がない家がほとんどらしく、窓を開けても暑くて眠れない日が続きました。

7/16(金)
再びダブルハンドの外洋トレーニングに出ます。
今回は約200マイル、2オーバーナイトの練習を予定。

目的は、主に下の2つです。
①ビスケー湾から大西洋へ出て、外洋のうねりを体感すること。
②ワッチ交代や海上での生活に慣れること。
まずは外洋に慣れることから始めます。
ペットボトルにも名前を書いて準備万端☺︎

いざ出発です

ジェネカーも上げます

セットも回収も、1人でスムーズにできました。

沈みゆく夕陽

夜の航海

夜明け前

夜明け
朝ごはんにはこちらのドライフードを。

こってりとした味が多いドライフードの中でも、割とあっさりしていて食べやすいです。

北田さんには、ご飯を食べてる時が一番幸せそうだと言われます。本当です(笑)
7/17(土)
今回のトレーニングは、ワッチ交代でオンオフの切り替えをすることを意識しました。
今回は北田さんと2時間交代とし、2時間働いて2時間休むを繰り返します。
陸上で、2時間おきの生活をしろと言われたらきっとできないですが、海の上だと、好きだからか、必要に迫られているからなのか、思ったよりも苦痛には感じませんでした。
眠る時もしっかり休めていたと思います。

北田さんのワッチ中

200マイルトレーニング中には何度もイルカに遭遇しました。 追いかけて来てくれました
私と夕陽

眠り中(盗撮されてますね笑)

7/18(日)
朝、無事にロリアンへ帰ってきました。


着艇後、朝ごはんにご馳走を。
こちらは袋ごとお湯で温めて食べるレースフード。
味はお湯を注ぐタイプよりも美味しいとのことですが、北田さんはレース本番では積まないとのこと。
茹で時間が15分と長く(お湯を沸かすのは2-3分)、袋を茹でた後の水が飲み水として使えないためとのことです。




味はgood◎
日本の味とは少し違いますが、ビーフグラーシュは大きめの本物の牛肉がゴロゴロ入っており、とても食べ応えがありました。
ボロネーゼも、ソースがリアル。
クルージングや回航なら、この袋ごと茹でるタイプを持って行きたいなと思いました。
片付けをして帰宅。
この日も宿に帰ると倒れるように寝ました(笑)
7/19(月)
北田さんがセーリング中に異変を感じ、キールボルトから水漏れしていることが分かりました。

今回の造船所のキールの取り付けが悪く、ボルトから水漏れを起こしているようでした。
今回はコーキングで応急処置をし、次のオフシーズンに再度キールを付け直すことになりました。
コード0セットの練習です。

セールを出して

セットするも

ファーラーをきちんと確認できておらず、やり直し。

再度上げます。
重い…泣

次はストームジブのチェックです。
上げて

展開

嵐の時にもスムーズに上げられるよう、確認をしておきます。
ブロックの整備中

トライスルも確認します。

バウのジャマーも整備します

〈まとめ〉
今回は、こちらに来て初めての100マイルトレーニング後の様子と、休息、200マイルトレーニングの様子をお届けしました。
外洋、ダブルハンド、ワッチ交代と、慣れないことの連続で、かなり疲れもありますが、体を休ませつつ、楽しみながらできていると感じています。
目標のFastnetにも日が近づいてきています。
ここで少しでも多くのことを吸収して帰りたいと思います!
〈おまけ〉
ロリアンの公園と北田さん
天気の良い日が続きます


守屋有紗(もりや ありさ)
1996年生まれ
大阪府大阪市在住
【活動記録】
ショートコード
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