12月30日付 森村氏レポート
赤道付近船上からの便りが届きました。
今年最後の森村氏レポートお楽しみください!
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メルボルン大阪レース2018
航海報告Leg 3(ポナペ島~ブリスベン)その1
12月27日現地時間8時に係留していたポナペ島のハーバー(といってもとても簡素な施設だが)を離れ、出国手続きのため一般岸壁に移動。役人が来るのが1時間遅れて、さらに手続きに2時間ほどかかるのが南国の慣わし。お世話になった秋永さん一家に見えなくなるまで手を振られて岸壁を離れる。
秋永さん一家にはほんとにお世話になりました。
25日の晩にクリスマスパーティーに御呼ばれしたが「今年は家族だけでパーティーやるから少ないよ」といってお家にお邪魔するとその数40人ほど。92歳のマミーを筆頭に秋永さん4兄弟にその子供にその孫にとうじゃうじゃいる。プレゼント交換が延々と続くが子供は山ほどあるプレゼントの前でキャーキャー言いながらプレゼントを待っている。話す言葉も日本語、英語、現地語が飛び交い肌の色もみんなまちまち。でも皆血がつながっていると。
秋永さん兄弟はポナペに来た当初お金も仕事もなく、仕方がないのでそれぞれ兄弟が楽器を覚えてバンドを組んで日銭を稼ぎ、10年以上それで日々暮らしていたそう。宴もたけなわのころ少々ボケのはいったマミーがウクレレを弾き、兄弟がそれに合わせてギター、ベース、タンバリンで「真珠貝の歌」を始めるとなぜか涙が出そうになった。
ポナペ島よりオーストラリアのブリスベンまでの2100マイル(約3800キロ)は表と二人の回航。メルサカのレースレギュレーションでは出場する艇と出場する乗員2名のみで400マイル以上のレースを一年以内に行うことがレース出場条件の一つになっているが、日本ではそんなレースはなかなか開催されない。今回の回航を二人で行うことで特例として認めてもらっている。ちなみにオーストラリアではそんなレースはしょっちゅう行われている。
ポナペを出航してからは20KtがせいぜいMaxの風速。10-15Ktの追風を受けのんびりとした航海が続く。赤道に近く日中は地獄のごとく暑いが、夜はわりとさわやかである。たまにパラパラと雨が降る。そーいや昔パラパラという踊りがあったなと思い出し太平洋のど真ん中でちょっと踊ってみたりとアホなことをしてワッチをすごす。
「圭ちゃん、大分香しくなってきてるで」と相棒に言われ、海水シャワーを浴びる。ネットネトのベッタベタの体がちょっとベタつくなぁぐらいになる。
海鳥がやってきてドジャーの上に止まる。飛んだかと思うと旋回してきて今度はウインチの上で2時間ほど羽を休める。頭をなでても飛んでいかない。
何もさえぎるものがない日没と日出は相変わらず美しく、圧倒的である。
もうすく赤道を越える。
日本は大晦日。
日本の皆様どうかよいお年をお迎えください。
2017年12月30日 JST14:59
00.40.74N 156.33.99E
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